電子後方散乱回折像 (EBSD) 解析システム

電子後方散乱回折像 (EBSD) 解析システムは、試料に電子線を照射した際に発生する電子後方散乱回折パターンを捕らえ、電子線の照射領域の結晶方位を測定する装置です。
超高分解能分析走査型電子顕微鏡 (日立ハイテク SU-70) に搭載されています。



概 要
【仕様】

機種 : エダックス・ジャパン GE-1
検出器 : デジタルカメラ,回折像取込角 70°
方位精度 : 1°
空間分解能 : 0.2μm
測定対象 : 予め指定した可能性のある結晶系データの材料 (未登録の場合は作成追加が可能)
プロット : 極点図,逆極点図,ODF・MDFへのプロット表示と強度表示
方位マップ : イメージクォリティー,逆極点図,方位,複数の相など
粒界マップ : 傾角,対応粒界など

【維持管理担当者】

久保 臣悟 (内線 : 7188)

機器分析部門連絡先 : TEL/FAX 099-285-7188

【設置場所】

理工系総合研究棟 6階

【特徴】

電子後方散乱回折像 (EBSD) 解析法は、SEM中で大きく傾斜した試料に電子線を照射した際に発生する電子後方散乱回折パターンを捕らえ、電子線の照射領域の結晶方位 (三次元空間において規則的に原子が配列している方向) を測定する方法である。
X線回折法ではμmオーダーの結晶粒を識別する空間分解能はない。またTEMによる電子線回折法では数十nmオーダーの結晶粒の方位測定をすることが可能であるが、試料を薄膜にする必要があり広い領域での観察が困難である。
EBSD法はこの2つの方法の中間領域 (μmオーダー) をカバーできる測定法であり、自動化による高速処理によって得られる方位マップなどによって材料の評価に利用されている。

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